コロナ騒ぎで考えたこと:マスクとニカーブとブルクワ

今年はなんだか、コロナで世界中が大変なことになっています。私個人としては、1月にサウジアラビアで友人の結婚式参加、2月には三週間のブラジル一周ひとり旅(リオのカーニバルでは観戦だけでなく、一番人気のマンゲイラに参加して踊り、アマゾンや白い沙漠レンソイス、イグアスの滝、サルバドル観光、)・・・ととても充実した始まりだったのですが、ブラジルから帰国したころから雲行きが怪しくなり、今や都市封鎖だの、感染爆発だの・・・と心配なことばかりです。

海外に行くたびに感じることですが、風邪防止や人さまに風邪をうつさないためマスクをかけることは、日本人の良い習慣だと感じます。とはいえ、昨今ようやく欧米の方たちも南米の人たちもマスクをつける人が増えてきました。

ところでアラブ諸国、とくにサウジアラビアの女性たちは二カーブまたはブルクワという布で顔を隠しますが、沙漠の中で調査活動などをしていると、この顔隠しが、すこぶる都合が良いことに気付きます。砂埃を防ぎ、直射日光から守ってくれます。元祖UVカットの美容アイテム?とも言えます。ちなみに今、私は日本で外出する際に「活性炭マスク」なるもの、つまり、消臭のみならず花粉、細菌、埃を防いでくれるという黒いマスクをつけていて、いつも玄関で鏡を見るたびに、「ん?これはほとんどニカーブだな」と思いながら外出します。ひょっとしたらウィルス対策にもニカーブは一役かっていたのかも・・・?

イスラームが興る以前から、男女ともに大きな布またはたっぷりしたワンピース状の衣装を着て、頭や顔は布で隠し、砂や強い日差しから自らを守る習慣があったそうです。イスラームの「美しいものは隠して自らを守りなさい」という考え方に基づいて女性が顔を隠していることはもちろんですが、もともとその地の風土に適合した習慣でもあるのだろう、理にかなったことだ、と感じるこのごろです。

現在、日本が最悪なことにならないよう、余計な外出は極力減らし、仕事はほとんど自宅兼オフィスで済ませています。案外、出かけなくても仕事ってできるものですね。一日も早い収束を願っています