サウジの歴史・国家統一

1932年、サウジアラビア王国として、国家は統一された。
「神がかり」なのは、その直後、1933年から米国によって石油の探査がはじまり、5年後には油田が「本当に」発見されたことだ!

その後の歴史は誰もが知っている。
字を読める人はほとんどいなかった遊牧民の国は、アレヨアレヨという間に「世界に名だたるお金持ちの近代国家」になってしまったのだ。

 

「恋するサウジ」 角川書店より

アラビア料理ビュッフェ:デザート

アラビア料理のビュッフェ:デザートタイムです!

はじめて出会ったアラビアの文化

はじめてアラビアのイスラーム文化に触れ、そのとりこになったのは、18才の時だ。日本円がまだ弱く、海外に出かける日本人もそう多くはない時代、1人でパリに行ったときのことだった。約10日間あちこちを自由に出歩いたのち、ガイドブックで調べ興味を持ったアラブ人街の蚤市で、大きな衝撃を受けたのだ。アラブの商人たちが大事そうに並べた品々は、他の地域では見られない、エキゾチックで繊細な美しさを放っていた。まるで千夜一夜物語にでも出てきそうなランプ、細かい柄が入り組んだ多色使いの絨毯、何とも言えない曲線美の水差しやコーヒーポット・・・、それらすべてが私に何かを訴えかけてきた。この瞬間、私は恋に落ちたのだ。

 その後、夫の仕事の関係でサウジアラビアに3年半住む機会があり、そこで見聞きしたことを絵と文章で5冊の本にまとめた。雑誌や新聞でも記事を書いているが、人々の反応から常に感じているのは、中東地域に対する誤解とステレオタイプの思い込みだ。テロや戦争が絶えない危険な地域だと考えられがちだが、それは一部のことであり、地域全体ではない。また、歴史についても再認識されるべきだろう。

 ヨーロッパが後世になって暗黒時代と呼ばれた中世、中東から北アフリカ、現在のスペインに至るまでの広大な地域ではイスラーム文化が花開いた。特にアッバース朝時代、ローマ・ギリシャの膨大な文献が訳され、医学、化学、哲学、航海術など幅広い分野で現代学問の基礎が発達したのである。しかしながらその後、それらの書籍が西欧諸国で再び翻訳され、印刷技術の普及などにより急速にイスラーム文化を継承した西欧が、今度は世界の表舞台を席巻することとなる。つまりイスラーム文化は、現代学問や技術の礎を作ってくれたと言っても過言ではないのだ。

 イスラーム文化の素晴らしさ、美しさを伝え、正しく理解してもらう手助けを、微力ながら今後も私は続けていきたい。

サウジの歴史・サウド家時代

18世紀初頭、サウド部族の首長、サウド・ビン・ムハンマド・ビン・ムクリンはリヤド市の北、ディライヤを中心に首相国を治めた(彼はサウジラビアの創始者とされている)。
その王位を継いだムハンマドは、ワッハーブ派イスラム教の守護者として、宗教改革を推進する。
政治が宗教と組んだのだ。

1744年、ワッハーブがディライヤに移り住み、その後4人のイマーム(首長)が統治した。
しかし、オスマン帝国が3次エジプト遠征軍をアラビア半島にも送り、ディライヤは廃墟となってしまう。

1824年から、オスマン帝国に対する抵抗運動は続き、9人のイマームが支配したが、ついに最後のイマーム、アブデュル・ラーマン・アル・ファイサルは家族と共にクウェートへ追われてしまう。

1902年、偉大な指導者アブドル・アジズ・ビン・アブドェル・ラーマン・アル・ファイサル・アル・サウド(あまりに長い名前なので、通称ビン・サウド、のちのアブドルアジス国王)は、リヤド奪還を果たし、その後も勝ち続け、1925年にはアラビア半島のほぼ全域を統一。

 

「恋するサウジ」 角川書店より

サウジの歴史・紀元前3世紀/イスラム時代

◎紀元前三世紀

東地中海を中心に栄華を極めたナバタイ人が、「マダインサレ」に都市を築いた。ナバタイ人国家の首都は、ヨルダンの「ペトラ遺跡」だったとされているが、なるほどその建物の作り方、繊細な装飾の掘り方はとてもよく似ている。

◎イスラム時代

610年頃、ムハンマドが神の啓示を受けてイスラム教を広めた。その後一時迫害にあい、622年にメディーナに移り住んだが、再び力をたくわえ、アラビア地方を統一した(ヒジュラ暦元年は、メディーナ移住の年、西暦622年)。

 

「恋するサウジ」 角川書店より

サウジの歴史・古代(8万年前~)

サウジアラビアの建国は1932年。
サウジの人は、「若い国だ」というが、それ以前の歴史が実はとても古い。

◎古代(八万年前~)

シュワイマス地方、ナジュラン地方では数多くの岩絵が発見されている。
考古学者たちによれば、8万年から2万5,000年前の中期旧石器時代に描かれた岩絵、9,000年から6,000年前の新石器時代に作られた矢じりや千枚通し、古代貿易の証拠も見つかったそうだ。

岩絵国際連盟組織は、「サウジは南アフリカ、オーストラリア、インドと並び、岩絵の多い四台地域の一つ」としていて、岩絵に描かれたライオンやチーター、ハイエナ、犬、牛などは、当時のサウジの天候がまったく今とは違っていたことを裏付けている。

「恋するサウジ」 角川書店より

 

美味しいアラビア、地中海料理

モロッコ人シェフが作ってくれた、マグレブ風アラビア料理です。

エジプト人が作ったレバノンって名前のお菓子

意外に甘さひかえめで、ヘルシーでおいしかったです!上にふりかけたクルミとココナッツがポイント。