新書 出版のお知らせ

6月12日、片倉もとこ記念沙漠文化財団発行の書籍「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年—「みられる私」より「みる私」」が河出書房新社より発売されました。

こちらは国立民族学博物館で開催中の企画展のもととなる、研究成果をまとめた解説書となっています。企画展の内容にくわえ、片倉もとこの魅力的な文章の数々も掲載されています。

縄田浩志編
定価1800円(税抜き)
発行:片倉もとこ記念沙漠文化財団
発売:河出書房新社
ISBN:978-4-309-92177-8
版型:B5変形版
ページ:184ページ

(私も、衣装などのページで調査結果を報告しています)

下記サイトからもご購入いただけます。
•国立民族学博物館ミュージアムショップ
•アマゾン
•紀伊国屋書店
•三省堂書店
•honto*丸善、文教堂、ジュンク堂などで受取可能
•全国書店ネットワーク e-hon*ブックファーストなどで受取可能

投稿日時: 2019年6月12日 カテゴリー: インフォメーション, 刊行物

「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年」~「みられる私」より「みる私」~

大阪の国立民族学博物館では、6月6日から9月10日まで、           企画展「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年」         ~「みられる私」より「みる私」~

を開催します。片倉もとこがかつて50年前に撮影した貴重な写真と共に、その後同じ場所で同じ調査を、片倉もとこ記念沙漠文化財団が行い、50年間の変遷について発表・展示するものです。

サウジアラビアでは、真っ黒いアバーヤというマントのような衣装を女性は誰もが身に着けている・・と思っている方も多いと思いますが、実は50年前には、遊牧の民と都市に住む人々の差によって、あるいは村や部族によって、カラフルで多様な衣装がありました。その独特で深みのある文化を、お楽しみください。

ワークショップを国立民族学博物館で行います

国立民族学博物館での企画展示                      「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年~「みられる私」より「みる私」~ に合わせて体験ワークショップを行います。

会場:国立民族学博物館(大阪、万博公園内)2階第3セミナー室

片倉もとこ記念沙漠文化財団は、2015年から、かつて片倉もとこが50年前に撮影した写真をもとに、半定住民、定住民、そしてベドウィンたちの住むサウジアラビア、ワーディー・ファーティマで調査してきました。私がここで調査したのは、民族衣装、ブルクワ(顔を覆う飾面)、ベドウィンジュエリーなどです。

日本の「ふりそで」に似たマハ―リードという衣装は、日本の着物のつくりかたに似て、一枚の布から無駄なく、つくられています。一枚の和紙から、マハ―リードのミニチュア(約10分の1サイズ)をつくってみることで、オアシスのものを大切にする暮らしの知恵に触れてみませんか。講師は、私と財団の事務局主事がつとめます。

アラビアの道 サウジアラビアの至宝展

東京、上野にある東京国立博物館で、「アラビアの道 サウジアラビアの至宝」展を開催中(~3月18日)です。もう、ご覧になりましたか?

私はオープニングのレセプションパーティーに加え、その後も数回行きましたが、今までは全く見ることができなかった至宝を観られる、またとない機会なので、ぜひご紹介したいと思います。

というのも、従来サウジアラビア政府はイスラーム以前つまり紀元7世紀以前のものはジャーヒリーヤ時代(無知の時代)と言って、その価値をあまり重視してこなかったからです。ところが、今回展示されているものは原人によって割られた100万年以上前の石器(礫器)に始まり、新石器時代、紀元前6500年ころの動物の石像、紀元前4世紀頃の人物像など、イスラーム以前の時代が充実した内容となっています。

同時に、人類がアフリカ大陸からアジアへと移動する際、アラビア半島がいかに重要なルートであったか、そしてギリシャ、ローマ、メソポタミア、エジプトの中心にあっていかにその影響を受けてきたかということが確認される、素晴らしい展示です。

西暦175~177に作られたとみられるラテン語の碑文「ローマ皇帝城壁の回収記念碑」、さらにメソポタミア、ヘレニズム、ギリシャ文化の影響がみられる像や図柄もあり、長い歴史の蓄積を感じさせられます。

私自身、サウジアラビアの博物館には何度も足を運んでいますが、今回の展示会のように、サウジ国内のあちこちにある至宝を一堂に会する試みは初めてのことなので、大変貴重な機会と言えます。

世界巡回展であるこの企画、日本に「サウジアラビアの至宝」があるうちに、ぜひご覧になってみてください。

親子で学ぼう!サウジアラビアとイスラム文化②

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親子で学ぼう!サウジアラビアとイスラム文化

イベント会場の一部、アラブイスラーム学院内の展示室です。

子供たちが、目を輝かせて質問していました。改めて、小さいうちから異文化を知ることの重要性を感じます。とくに、手前左側にあるアラビックコーヒーポットと伝統的なカルダモン入りコーヒーの作り方は、大人たちにも人気でした。

イベント:親子で学ぼう!サウジアラビアとイスラム文化 

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昨日、アラブイスラーム学院で、親子で学ぼう!サウジアラビアとイスラム文化

という企画が、NPO法人CMC主催で行われました。

私もボランティア参加し、子供やご両親の方々達に話をさせていただきましたが、子供たちが目を丸くしたり、輝かせながらアンティーク展示を見つめたり質問したりする姿がとても愛らしくて、「こんな風に純粋に異文化に接する機会は、貴重だな~」と改めて思いました。

ランチには、アーモンドやカシューなどナッツたっぷりのチキンカプサ、サラダ、フルーツ、デザートなどがふるまわれました。